フィカス・ウンベラータの取り木
 親木から切り離さずに発根させる繁殖法です。だから失敗が少なく、手短に大きな苗が得られるのが特色です。
 主に木本性の観葉植物に利用が出来ます。大きく育ちすぎた観葉植物や下葉が落ちてバランスが見苦しく成った植物 を仕立て直すと同時に増やす便利な方法です。
適期
 5〜9月ならいつでも行えますが、最適期は5〜7月です。このころのものは、冬を迎えるまでに十分に根づいて丈夫な 株になっているからです。フィカス・ウンベラータの場合は、割に発根しやすり種類です。
印付近で取り木する。
 取り木するときにじゃまな
 葉は1枚くらい切り取ってもよい。
 一ヶ所だけじゃなく、2節位の間隔で
 数ヶ所同じように取木すると、
 同時に幾つもの大きな苗が出来ます。

 頑張ったチャレンジして見てください!
取り木をする部位※取り木は、どの部位でもできますが、早く大きな株にしたいと欲張って、低い位置で行うのは、好ましくありません。というのは、発根して切り離すときに、大きな地上部の生育をまかなうだけの十分な根の量にはならないからです。適当な取り木の位置は、基本的にウンベラータの場合でも頂部から3〜5枚程度の葉の下で取り木をかけます。
○取り木の種類と方法環状剥皮法と切り込み法の二つの方法がありますが、ウンベラータの場合、生育旺盛な種類の為、環状剥皮した所から発根せずに繋がってします事があります。
環状剥皮法:よく切れる刃物で、リング状にやや深い切り込みを、1〜2pの間隔で2段入れます。そして、この間の表皮を確実にはぎ取ります。表皮は案外分厚いものです。表皮の一部が残っているようでは、表皮を再生する方向にすすんでしまい、うまく発根しません。ゴムノキ類のように白い汁液が出るものは、よく洗いとります。そして、湿った水苔をこぶし大ぐらいに巻つけ、乾かさないように透明のビニールフィルムで包みます。ビニールは紐で下をきつく結び、上は水やりがしやすいようにゆるめに結びます。これらの作業をするのに邪魔になる葉は、少し切り落としてもかまいません。環状剥皮をした部分は折れやすいので、支柱を添えておくとよいでしょう。その後は水苔を乾かさないように注意し、ときどき水を与えます。
切り込みの入れ方と皮の剥き方
1〜2cm間隔で、皮にナイフで深い切り込みを入れる 縦にも切り込みを入れて皮をはがしやすくする 皮を少しずつはがす 完全に皮をはがす。中の白い芯が完全に出るように
ウンベラータの場合空中湿度が高い時期はこの状態で放置しても発根する。 皮を剥いた部分の周りに湿ったミズコケを巻く。その外側をビニールで包み、上下を縛る。 十分に発根したら、矢印の部分で切り取る ミズコケをつけたまま観葉植物用土で鉢に植える
○切り取りと鉢上げ
 1か月もすれば根がビニールの内側に見えてきますが、ちょっと見えたぐらいでは、まだ切り離すのには早すぎます。もしいつまでも見えないようでしたら、剥皮や切り込みの不足による失敗でしょうから、再度切りなおします。
 ビニールの内側に根がたくさん見えるようになってから、発根部の下で本体から切り離します。温度や条件によりますが1〜2か月ほどで発根します。ミズゴケはそのままで鉢に植え付けます。10〜15日ぐらいは日陰に置き、毎日葉水を与えて、早く根づかせます。そして、徐々に日光になじませ、新芽が伸び始めれば、その植物に好適な光の条件に移し肥料を上げてください。
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