原産地と洋ランの性質

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2001-06-02

 洋ランの中でも一般に良く知られているのがカトレヤやシンビジウム、デンドロビウムなどですが、その他にもいろいろな種属があります。

 株の育ち方一つを見ましても、カトレヤのようにバルブの基部から新芽を出して次々と横の方に伸びてゆき、茎が何本も立つ複茎性のものや、バンダのように頂上から次々と葉を出しながら上へ上へ伸びてゆく単茎性のものがるなど、さまざまな形態や性質をした、いろいろな属の原種や交配種が栽培されています。


熱帯・亜熱帯が原産地です。

洋ランの原種の原産地は、赤道をはさんで南緯、北緯とも30度の間の、熱帯・亜熱帯にあります。

日本に紹介されていますものを大きく分けますと、

  1. 熱帯アジア地域
    オーストラリア北部まで
    デンドロビウムやパフィオペディウムなど80属
  2. アフリカ南部域
    アングレーカムなど約30属
  3. 熱帯アメリカ地域
    カトレヤ、オンシジウムなど約140属

原産地の標高差も大きいです。

上に紹介しました地域でも、種属によって、

  • 低いところ
    マレーシアの海岸の岩場やアマゾン川流域の沼地
  • 高いところ
    2,500m以上の山地
    メキシコの高原、ブラジルの海岸山脈、ニューギニア高地

原産地の湿度と水分

原産地を調べていきますと、湿度が高く常時ムシムシしている所から、朝夕に限ってきりが発生するところ、スコールが日に何回かあるところ、あるいは乾季と雨季がはっきりと分かれたところなど様々です。

洋ランを育てる場合も、それぞれの種類に備わった性質に合わせて湿度や水のやり方を変えていく必要があります。


着生種と地生種

洋ランは着生種と地生種に分かれます。着生種の方が多いです。

  1. 着生種

    着生種は普通の 草花のように地中に根をおろさずに、気根と呼ばれる根を空中に伸ばしたり、樹木の幹や枝のはだに根を這わせるようにして張りつき、木の葉陰になって生育したり、木陰あるいは日当たりの良い岩の表面に根を這わせて生育しています。

    どこに着生しているかは種属によって違いがあります。
    いずれも空気中から水分を吸収し、露出した根が栄養分を吸収する働きをもっています。

    カトレヤ、レリア、デンドロビウム、オンシジウム、バンダ、ファレノプシス、エリーデス、リンコスティリスなど。

  2. 地生種

    パフィオペディウム、シンビジウム、カランセ、ハベナリア、ディサなどです。

    森林の薄暗い地面や、草原で他の植物といっしょに茂みの中に自生し、地中に根を下ろして、あまり根が乾燥することを好まない。

 


単茎性の洋ラン

複茎性の洋ラン


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